1910年に創業したアメリカの老舗喫煙具メーカー『ロンソン』。ブランドの歴史は1886年に創業した前身の『アート・メタル・ワーク・カンパニー』まで遡る。玩具やブックエンドをはじめとした家庭用品を幅広く製造していた同社は、社名が示す通り、当時から金属加工を得意とし、その技術は現在のプロダクトにもしっかりと受け継がれている。
中でも代表モデルとして君臨するのが、1943年に発売された『RONSON スタンダード ブラスサテン』だ。ボディには優雅な輝きと独特のぬくもりを持つ真鍮を使用。ラウンド形状のデザインやメカニカルな着火機構と相まって、抜群の存在感を放っている。
光が当たる角度によっては、表面のヘアラインがはっきりとわかり、煌びやかで美しい佇まいを見せる。昼と夜とで違った表情を持つのも真鍮ならでは。さらに使い込めば表面の深みが増すように、エイジングが愉しめるのも魅力だ。
大きめのレバーを施したメカニカルな着火機構にも注目。レバーを押すとキャップが開くと同時に、ヤスリも回転。フリント(着火石)との摩擦で力強い炎が発生し、レバーを離せばキャップが閉まり消火する機能を搭載している。
着火から消火までの一連の動作が片手で行えるのが特徴で、このワンタッチ着火の仕組みは、1927年に同社が開発し、特許を取得している性能だ。後に世界中の喫煙具メーカーがこぞって研究したという逸話が残っており、オイルライター全盛期の1930~50年代に登場したワンハンド・オートマチック・ライターの原点とも言われている。
ボディの底面には、ブランド名を刻印。見えない部分にまでこだわりが感じられ、所有欲を高めてくれる。
デザイン性と機能性が高い次元で融合した仕上がりは、まさに“芸術品”。発売から80年が経った今でも、多くの愛煙家を魅了する理由が詰まっている。そんな逸品ライターを、あなたのコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。
サイズ | 約49mm×約42mm×約14mm (高さ/幅/厚さ) |
質量 | 約63g |
素材 | 真鍮 |
注意事項
・お客様のご使用・保管による外観上の変色、印刷・塗装・メッキの剥離、キズ、凹み、汚れ等の劣化については、責任を負いかねますので予めご了承ください。